[2013夏休み] ラン et 教会(暫定世界遺産) 浦桑-頭ヶ島教会 片道15km

当初の計画では片道11kmだった。途中で宿を変えたら距離が変わった、けど新たに正しく計測し直さなかった。その結果、帰りは途中からタクシーになった。浦桑から頭ヶ島教会は間違った距離計測と、想像を超える消耗する坂道の連続だった。でも、それくらいしても見に行くだけの価値のある、協会だった。なお、後で調べ直したら、片道15km、往復30kmだった。

この頃はまだ気持ちに余裕があった。

有川を過ぎて峠を越える。だんだん車道が細くなり、森が茂ってくる。道はくねり、通りかかる車も減る。西肥バスもたまに走るが、見ていると心細いぐらい本数が少ない。とりあえず、頭ヶ島教会を目指す。

峠を超えて、頭ヶ島の案内が出てくるとやる気が出る、が、頭ヶ島に入ってからが長いし、登って下る。島への入り口は坂を登ってトンネルをくぐり、橋を超えて更に2kmというかんじ。最初の1kmはずっと上り。最後の1kmはずっと下り。どちらもわりと厳しい坂なので帰りも当然きつくなる。水も相当飲んだ。

頭ヶ島の上から教会を見下ろす。教会まであと1kmくらい。全部下り。もちろん、帰りは同じ道を登る必要がある。(写真をクリックして大きくするとよくわかります。)

そしてついた。この場所は公園としても整備されており、ずーんと、頭ヶ島教会をみることができる。

鉄川与助による、信者たちが三年がかりで建てた砂岩を加工して作った石積みの教会。そういえば、五島列島は津波や大地震の痕跡がほとんど見つかっていないそうだ。調査はまだ十分じゃないかもしれないが、そんな理由もあって津波警告の看板や海抜表示がないとか。
中も堪能したかったなぁとか思ったが、時間もないし急いでいたので、家路を急ぐ。結果的にここでもう少しゆっくりしておいても良かったのだが。

あのさか超えれば海は見える。が、日没寸前なので、見えなくなる感じ。

頭ヶ島大橋。ここから見る潮と夕日は格別でした。

帰り道に見た、頭ヶ島大橋からみた夕日。綺麗だが、急いで帰らないと日没≒暗くて道がわからない。帰りは友住から有川タクシーを呼んだ。20km到達していたのであと10kmだったが、峠道を考えるとかなり危ないしライトはもっていなかった。最初の距離を間違えたじてんでかなりダメな感じだったが、有川タクシーの運転手さんがとてもよいひとだった。わざわざ少し戻って、サービスでオランダ坂の原型ともいえる坂の前まで案内してもらった。砂岩の産地だった、上五島・友住郷を含む浦崎のエリアは、多くの石を切り出し、それを長崎に運んでからはめ込んだそうな。砂岩は加工がしやすく、石畳としての必要な性質を備えていたため、アスファルトのない時代には重宝したらしい。

そのあと、天主堂と教会の違いや新上五島の話を色々聞かせていただけた。有川タクシーの運転手さんはとてもとても地域愛に溢れているようで、ちょっと羨ましい気分になる。土地に縛られる感じがない自分には無いなぁ。故郷があるというのは、そんなにいいことだったのか、と思う。