渋谷 Chez Azuma 第15回 料理とワインの会 ”Gibier”

調べてみたら、あれから2年がたっていた。

今回のメニューはこんなかんじ。


アミューズ 富良野産エゾ鹿レバーのカルパッチョ
Amuse Foie de Chevreuil cru a huile d'Olive


エゾ鹿ハツのクネル、ハスカップのソース
Brochette de cour de chevreuil, sauce HASKAP

フランス産 野鴨とフォア・グラのテリーヌ
ジロール茸のムースリーヌソース
Terrine de Colvert et Foie Gras Sauce Mousseline de Girolle

スコットランド産 雷鳥胸肉のローストと、
モモ肉の煮込み パイケース入り
Vol-au-vent au Grouse Braise

イノシシの自家製ハムのロースト、マデラソース
Jambom de Marcassin au Madere avec Compote de Poire

デザート & コーヒー
Dessert et Cafe

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鹿レバーは、制限がないそうだ。ということで提供される、ただし自己責任だがすでに猟師の方もシェフも実食済みだとか。ブルターニュ地方ゲランドの塩にワインビネガー(だったと思う)が味を引き締める。サクサクというかなんともいえない清々しい歯ざわりだった。

ハツはつくねでいただく。ハスカップソースは独特の甘みと酸味があるけど、少し癖のあるつくねと甘みはおいしく、それを追いかけるようにワインの青リンゴ系の香りがやってきて話がまとまる。


それにしても、この時飲んでいたワインがうまかった。コンドリューの若木からとれるヴィオニエをCote du Rhoneでリリースしているそうだが、ヴィオニエっぽさがあまりなくすっきり系で飲み過ぎた。白だけど肉によく合っていた。教科書的おすすめのマリアージュなんてあてにならないと思う一本だった。

続いてはテリーヌ。ポーションがでかくい。下がジロール茸。真ん中のベージュがフォアグラ。上は骨からつくったコンソメをジュレにしたものだそうだ。右上のバケットに塗られているのは、青首鴨さんのハツ・・羽以外はだいたい盛り込まれた状態だった。

続いてが、スコットランドの雷鳥。雷鳥はくせがあるため普段は胸肉をおもにいただくそうだ。が、もも肉も相当癖があるけど、パイケースにいれていただく。相当煮込んだと思うのだが、癖があるのでパイの中で少しづつ食べるのがちょうどよかったのだろうと後で思う。日本でも北海道で取れるものがあるそうだが、味が淡白でジビエとして扱うには淡白すぎるそうだ。


イノシシはむ。
もうここでは相当酔っ払っていたので、特別な記憶はないけど、イノシシも考えてみたら野生の豚だから、向いているかなど、あとあとで気がつく。ローストしながらマディラ酒を1本使った一品だそうな。手間暇かかったおいしいハム。持って帰りたいくらいだった。もとのサイズは40kくらいのこぶりな猪だそうな。

そしておおデザ。腹いっぱい。
コーヒーを飲んでもう酔っ払って腹がはちきれそうになる。

シェフの肉への愛あふれる会はいつも楽しい。

ワインは以下のとおり
VINS

~Vin Blanc~

'11 Cotes du Rhone "La Fontache"
(Alain Paret)
ヴィオニエ

~Vin Rouge~

'01 Le Douves du Ch.la Tour Carnet
オー・メドック4級のセカンド。評価の高いものらしい。いい熟成感があり、鴨から雷鳥にかけてのながれをつなぐ。イノシシともよかった。
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニヨン53%、メルロ33%、
       カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド4%



'07 Vacqueyras Cuvee Flouret
ヴァケラスは、ローヌの中では南の方になる。構成はグルナッシュ80%+だとか。ボルドーのほうは美味しかったが、わいんとしてはこっちのほうが好き。わりと最近はやりの抽出することを抑えたやさしいグルナッシュだった。香りは依然として強いが色素や担任は控えめだ。