随分前のことなんだけど、多分今年一番の悔しいことになるだろう。リタイアはする直前までは仕方ないことのように思えるが、してからは激しく後悔する。人間はとかく面倒くさいもんだ。
前日から雨だった。やや肌寒いが走ればなんとかなるかなぁと、去年のSTYはハセツネの経験から今にしてみるととても楽観的だった。仕事が忙しくて天気をよく読み込んでいなかったこともある。そういう意味では今年は本当に良い経験を積ませてもらった。
前日朝10時前に飯山の駅に到着。飯山駅前、スーパーと蕎麦屋以外はめぼしいものはない。駅の中にコインロッカーと喫茶スペースが有るくらいか。トイレは総じてとてもきれい。斑尾高原への送迎バスが出る13時まで時間があったのでぶらぶら潰す。スーパーはお惣菜も多く、朝ごはんを買い込んだ。地方のスーパーは何周も回るくらい楽しい。
12時半過ぎにバスのりばに行ったらすでにバスが来ていてどんどん人を載せていく。まぁ、時間より早いのは嬉しいので乗り込んで斑尾まで。バスは色々あるが割りとスムーズに乗り込める。オペレーションが良くできている。
レストランハイジに到着したら早速受け付け。天気はいまいちだが山は瑞々しい。100kmを越えるレースともなると皆々走るからだしているなぁと感心する。Tシャツはメーカーが色々あって今後どうするのか決めるとのことだった。あれ、パタゴニア自身の工場ではないのか。
何人かの知り合いのランナーさんを見てから歩いて宿泊先のモンデール斑尾までいく。後でわかったがゲレンデ方面からいけば近道だ。
途中でたくさんのペンションやホテルを見て回った。スキーがとても賑わっていた時代はどんなにすごいことになっていたのかと、往時を偲ぶ
気温はやや寒い。サロモンの上着を着てちょうどいいくらい。天気は曇ったり雨が降ったり、夜になるとすごくガスってた。
宿にチェックインをしてから少し休んで、コースなどのガイダンスを受けに再びハイジへ。今度はゲレンデを超えてハイジに向かう。地面の感じはふかふかだがゆるい、長雨の影響を受けている気がしたが、走れなくはないとこのときは思っていた。
ガイダンスがとても細かく、特にコースはありがたかった。具体的な内容が多くとても参考になる。が、雨の日どうなるかはそこには含まれていなかった。ハレの日を想定したものだっととも言える。また、レース後、天候以前に相当山は水を吸っていたのだと思った。
で、ちょこっと炭水化物パーティがあり、出し物を少し見たらすぐに宿に戻る。夜は本当に真っ暗だ、懐中電灯を買っておいてよかったと思う。戻って準備をして寝る。ドロップバッグはアートスポーツの袋サイズだったので、あまりいろいろはいれられなかったが、着替えと夜用セットを盛り込んでおいたが、使うことはなかった。
レース当日朝から大雨・・・バスで移動して、朝ごはんを少し口にしてスタートへ。みなテンションは高くない。雨で肌ざむいがスタートは暑くなりやすいので、上着はなし。スタートは後ろ側から行ったのだが、これがあとになって後悔の種の一つとなった。
スタートして最初はロードの上り、そのあとくるんとまわって、斑尾の山を順々に登る。時間が立つに連れどんどんと滑りが気になる。雨も強くなったりやんだりを繰り返す。フカフカのトレイルはふかふかの泥になり、上りも下りも激しく消耗していく。A1についたときは少し水を飲んでそのまま急登に取り付く。ここでHOKAとALTRAはかなり苦戦していた。と言うか、後ろの方なので路面状況はとてもわるくなってしまい、かつ後ろの方というのは相応の実力になるのであまりうまくないということもあるように思えた。
ハチは斑尾山の周りを回っているときに多かったようだ。何人かの人が刺されて、リムーバのお世話になっていた。あの雨でも地蜂はおこればとびだしてぶすりぶすりとやるらしい。衣類の色や香りものを身に着けないこと以外に自分が刺される可能性を減らせるものはあるのだろうか。
途中で何度か石川コースディレクターが、選手に声をかける。雨が強くなるからレインウェアをおすすめしたり、蜂の様子を確認しに逆走したりと、いたるところに現れる。何人いるんだろうというくらい、いろいろ気を回しては現れる。この様子を見ていると、彼のことを皆々気にいるわけだと納得する。
斑尾山は上りもあれだったが下りはもっとあれだった。転ぶし滑るし、何より人がみな腰が引けてしまい全然進まないし、全然コントロールできない人が多い。ここでとても消耗してしまったように思う。自分もかなりこけた。
A2についたときお腹を壊していたのでトイレによってから曇るメガネの曇りどめをかけなおしていく。そこからは湿原を抜けて袴岳へ。ここがまたぐちゃぐちゃ。湿原の周りだけあって水はけは期待できないし、下りも容赦なく滑る。えっちらおっちらしては埒が明かないので、飛び出してみたらずでーんと大きくころんだ。
一度コケると大胆になる。水たまりを避けなくなるしそのほうが意外と浅くて足を取られなかったりすることもわかってきた(予想ない深さもたまにあるが・・・)
一度コケると大胆になる。水たまりを避けなくなるしそのほうが意外と浅くて足を取られなかったりすることもわかってきた(予想ない深さもたまにあるが・・・)
袴岳もずるずる、のぼってずるずる帰りは雨がやんで幾分走りやすくなった。何人か固まって走ったが、路面はどろどろびちゃびちゃ。A3についたとき、またトイレ・・そして巨峰がうまくてばくばく。パワーバーはうりきれていた。切ってあると皆食べようとする。
そこから関川の川沿いの上り。確かにかぶり水があるけど体は冷えてしまうしよごれおとしくらいになってしまうのでみなどんどん上がっていく。そしてしばらくすると宴会隊エイド。公認?私設エイド的なところでコースガイダンスでも説明があった場所。温かい物があってほっとひといき。コーラも随分とあるし。
そこからは体調と相談しながらの移動がはじまる。A4までは意外と長かった。足元から濡れて冷えてくるし、レインウェアがあっても汗のべとつきは止まらない。かろうじて体が冷えない程度にしかうごけなくなっていく。A4についたとき、よくついたなと自分でもおもうくらいだった。
ここで瑪瑙山がないことを知り、A5へ。ここからも長かった。おんたけに似ている長い林道のゆるい上りがあるが、走る気分にならない感じ。お腹がコロコロして走るととても気分が悪い。不快感を抑え、我慢しつつ走ったり歩いたりを繰り返すがだんだん歩く時間のほうが増えてくる。そうこうしているうちにA5手前の吊橋を超えて水力発電所横の坂を上がりエイドにつくときには予定より2時間遅く12時間手前で到着。
ここで、5分で打ち切りの連絡が入りここでやめようと思った。同じ時間だけ更に冷えながら40kmいける気はしなかったことと、体調が良くない中で更に夜を迎えられないの判断だった。
出てみて初めて知ったことなどメモ
- リタイアバスでもゴールからの妙高エリア2泊目の宿へのバスは地元のバス総動員なので広くない。自分が乗ったバスは幼稚園バスだったので、荷物をずっと足の上に乗せておりかなり大変だった。なので荷物は小さいほうが幸せです
- A5は寒いので、着替えはあったほうがいい。できれば温かいやつ
- 斑尾エリアの前半は飛ばしたほうがいい。レース前後で雨が降って路面状況が悪くなる前に通過したい。もう、ふかふかの泥はきついきつい。
- 朝のハイジは出てくるものが限られるし、食べてすぐレースはやっぱりきついので宿に朝ごはんを持ち込んで正解だった。
- モンエール斑尾はゲレンデから行くと近い
- 飯山駅前のスーパーの使い勝手がとても良い
- 送迎バスは13時前から動いていた
いずれにしてもリタイアしたのでこのレース、次はどんな状況になっても耐えられるようにして参加したい。
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