上州武尊スカイビュートレイル120 28:04:45

安定のおんたけがまさかの中止で今年2度めのトレイルレースがなんと上州武尊。
前週に信越110kを完走しているので気は楽だが疲れている。それでも出られるようにしようと間の平日は夏休みとしてブロックしリカバリに務めるようにした。ギリギリまで出るか出ないかを迷っていたが、ここまで節制したし100名山でもある武尊山に登れるだけでも良いかなという軽い気持ちでスタートに並ぶ。
タイムの目標はハセツネの持ちタイムの2倍。自分の場合は30時間が目安で、イエノヒト
は24時間くらい。この計算は意外とあたっていたので、出られる人はその時間を目安に
物資を準備するといいと思う。

スタート位置は後ろの方。前半はロードからアップダウンのトレイルでいきなりペースを
上げると苦しくなることが過去の経験?から流石にわかっていたのでのんびり入る。トレイルに入ると後ろの方だけあって短い上りも歩きがちだが、ここではのんびり流れに乗る。A1川場スキー場近く、ロードの合流からアスファルトの上りは歩かず少しづつ順位を上げる。

A1までだいたい2時間くらい。
では水とコーラとフルーツを補給、トイレに寄ってから剣ヶ峰へのトレイルへ向かう。
ここでは前半オーバーペースの人たちを抜いていく。心拍数は抑え気味の感覚で一定のテンポで足を動かしていく。ただ、渋滞がひどく結局剣ヶ峰直下の下りまで数珠つなぎの状態だった。剣ヶ峰は稜線にでると風に吹かれて冷えることがあり、また下降するルートは乾きにくく岩と根っこと粘土質でとても滑る。ロープがかなりひいてあるが、それでも段差もあるので筋肉への負担も大きい。

A2へはアスファイルトとゲレンデをつないでいく。ここでライトチェック。中に入ってハイドレに氷をいれて満タンにしてから、エイドの食べ物をいろいろいただく。A2はA1同様エイドを出ると登り(ゲレンデ)なので、胃を落ち着かせる時間ができるから多めの補給がちょうどいい。また、トイレはスキー場の設備なのできれいだしたくさん。この時点で関門-1時間で気を抜くとタイムアウトする位置。

A2直後ゲレンデの直登は引き続きリズムの維持を意識。その後アスファルトの主に上りになるが疲れがたまると日中の気温上昇でやられるため、心拍数を上げすぎてほどほどに疲れないように50歩歩き50歩走るを繰り返す。再び林道から武尊山の登山口分岐。
トレイルに入ってからはバテた人を少しづつパスしていく。A2からA3はかなり長いので負荷を考えながら補給をこまめにしつつ上り続ける。武尊山山頂にはレース開始から9時間くらい経過。武尊山は山頂からずっとぐちゃぐちゃでこれは下までぐちゃぐちゃでも仕方ないと思う。それでも山中温泉の地獄と比べたら気が軽く、稜線を移動してから下降に入りA3へ。
このルートはかなり走りやすい方だと思う。なおA2からA3は順調に移動しても4時間以上かかった。これだけエイド間隔があくので飲み物と食べ物はドロップバッグのあるA5まではかかる時間を考えるとハセツネ並の補給食などの装備が望ましい。

A3 武尊牧場キャンプ場はその名の通りキャンプサイト。ここでハイドレーションを満タンにして予備のボトルに麦茶を入れる。ついでにコーラと温かいものをいくつかいただく。おいしい。このサイトはトイレの数は少ない。この時点では関門より-2時間。

A3をでて少しキャンプ場をいくとしばらく下り。下り続けているとまたスキー場ゲレンデ2本登って降りてA4へ。簡単に書いたがゲレンデは登るのはいいが下るとももに疲れが溜まりやすくまた溝や穴などのトラップもあって結構はまる。このあたりでだいたい日暮れになる。A4でおりていくとテンションの高いマイクパフォーマーがいた。奥宮選手率いるFuntrailエイドってことは後で気がついた。信越マイルおめでとうございますでもいえればよかったが、どうでしたかと聞かれてゲレンデの下りが辛いと応答したことだけ覚えている。ここまでは関門-3時間。足のトラブルがなければ完走できそうだなとはじめて思う。

A4でもここでも食べまくった。オリジナルツナサンド、なるものをあぴーるされていたのでいただく、おいしい。ハイドレ満タンで再度出発。この頃から少し気温が下がりだすがスキー場のまわりを上り下りするので心拍は体温はさがらない。補給は気をつけていたつもりでも下りが長いと胃の不快感から疎かになりがちになる。これがタイムロスにつながる。

そうして、A5到着1km手前でハンガーノック。ゲレンデで横になる。手足と唇がしびれを感じてフラフラになってしまった。15分くらいだろうか横になりながら、無理やりジェルを飲む。エイドの音楽は聞こえているのだが動けないもどかしさがなんともいえない。
体のしびれがとれたのでゆっくりとエイドに向かい、ドロップを受け取って椅子に座って一息。ここでやめてもいいかなとおもったが、こんなに苦しいコースを半分すぎてやめるのは未練が残りすぎるなぁと思い返し完走を目指して行くことに決める。
A5からは関門は緩いので、胃の調子を回復させることを優先し、温かい飲み物を飲んでとくに違和感がなかったからカレーを3杯いただいて30分くらい仮眠所?というか選手フリーエリアで横になる。
目覚ましをかけていなかったがぱちっと目が冷めたのでドロップバッグから上のシャツとドライレイヤーを着替えて、ポールを取り出し、補給物資を追加してからゆっくり出発。エイドに入ったとき冷えてきたと思っていたのでレインの上着を着ていたが風がやみぬるくなっていたので最初の上りのところで脱ぐ。体温が戻ってきたのか?外気温が思ったほど下がらなかったからか。

しばらく急なずるずる上りが続いたあと下りになり、そのうちロードが暫く続く。鹿柵をあけて少し登ったらまた下り。このとき体調が回復してきたので走って林道をどんどん下ると前橋トレラン部主催のA6が突然現れる。ここでは胃に優しい!おかゆをいただく。

5分位の滞留で次のA7を目指すがこれまた下り主体。不安になるくらいマーキングがなかったが120のループに入り気にせず進む。この区間はロードが多く時々関門から走ってきたと思われる"ドナドナバス"を見かける。長いロードを超えてキャンプ場にある仮眠所で2時10分くらいといわれた。これは意外と早く着いたと思い十二様を登り下ってウォーターステーションで3時10分ごろ、もう一峰のぼって、長いロードを下り最終エイドA7に到着。

A7ではそうめんを2杯いただく。暖かくて出汁の塩気が体にしみる。大体5時くらい。横山Pの前日のガイダンスでここではしっかり食べたほうがいいというアドバイスがあったのでしっかり頂いた。

エイドを出発してロードを少しすすむと最後の山の取り付きに到着。しばらく林道で登り基調の横移動が5kmくらい続き、雨乞山えの登り降りが始まる。雨乞山は乞わなくても十分湿った山だった。ドロドロの上りから稜線にでたとおもったら下に降ろされるをなんども繰り返す。気持ちの中ではハセツネの市道分岐までのようだと思った。こういうとき過去の経験とくらべながら困難を消化していく。

何度峰を超えたのか、どれが雨乞山なんだと思い始めたとき、人のいる頂きがあって下り注意してくださいといわれた。ここだったのか!とおもったが1km弱進んだとき雨乞山山頂の案内(残り0.3km)がでてきた。雨乞山はその山頂まで意外と登らせる。
そこからの下り、残り5kmがエグい。滑るし傾斜もあり路面は固め。疲れがたまっていたので、攻めのポールでなんとか走るスピードを作る。最後2kmでロードに一度合流。村にに降りて最後の橋でスパートしてみたら橋の半ばで力尽きてしまったがゴールに到達したときよく自分が持ったなぁとおもった。

<上州武尊完走のためのヒント>
1.前半は上州武尊、中盤はゲレンデ、後半は里山。
2.ペースはトップ選手でも時速7kmに行かない!感想ペースは4km/h 弱。
3.前半はつっこまないほうがいい。元気なときなんてロングレースでは"夢か幻か"
4.ゲレンデの下りは胃へのダメージを起こしやすいので注意が必要。抜かれてもいいくらいの気持ちの余裕が大事
5.滑りやすい路面が多いので、ふくらはぎを使う人はグリップ重視がおすすめ(アルトラで滑る人が多かった)
6.A5に余裕をもってつくことができれば、アクシデントがない限りほぼ完走できる。
7.A7は十分に補給をしたほうがいい。残り20kmがコースの中で一番えぐい。
8.エイドの間隔が長いので行動食と飲料は多めがおすすめ、また時間は余裕があるのでエイドではしっかり食ったほうがいい。


地点/Pointタイム/Time総合順位/Overall Place男女別順位
120kmスタート 川場村中央公園00:00:43563501
A1 川場スキー場第4駐車場IN02:06:35520474
A2 宝台樹スキー場OUT06:08:20431397
A3 武尊牧場キャンプ場IN10:34:03291264
A4 片品高原スキー場IN12:54:26249227
W2 十二様IN14:41:22232211
A5 オグナほたかスキー場IN17:07:10247224
A6 赤倉林道分岐IN19:49:15228205
CP&W3 樹恵里前IN22:34:42178163
A7 太郎大日堂IN23:57:24167153
120kmフィニッシュ 川場村中央公園28:04:45143131

コメント