甲斐大和 嵯峨塩鉱泉 嵯峨塩館

塩山駅から12kmほど、山梨100名山の源次郎岳を超えていくとあるのがこのお宿。創業は明治35年で当初湯治場だったらしくその名残も感じられる。山を超えること4時間ほどで到着。はじめての40Lのザックを担いで寒い中うかがった甲斐のある宿だった。

なお、JR甲斐大和からバスもあれば送迎もあるようだ。帰りも送迎がある。車でも行ける。だが古くからの湯治場らしく山を超えてみたかった(と思う)。





チェックインが14時からOKなのはとてもありがたかった。さっそくお部屋に案内してもらい炬燵でお茶と水ようかんとお菓子をいただく。ふにおちるような居心地、とても落ち着く。すこし休んでから早速お風呂にいく。お風呂は3つにわかれていて、男女と貸し切り。男女は夕餉の時間に切り替えをおこない、それぞれ露天風呂がついている。
貸し切りは露天無しのこじんまりとした内風呂。子連れでもよい感じになっているのだろう。お風呂の入り口に麦茶があるのでとりあえずグイッといっぱいいただく。 外の空気は冷たいが日当たりは良いので露天風呂はなかなかちょうどいい。ついついうとうとと長いしたくなる。洗い場は3-5人くらいだが趣向を楽しめてよかった。


お風呂からあがってから、お部屋をしげしげと見てからしばらくお昼寝。こたつで寝るのは何年ぶりだろうかというくらいぐっすりねむることができた。




そしてまちにまった晩御飯。うひょーって感じだ。ベースメニューは半年に一度かわるが名物が入れ代わり立ち代わりなので時期によって内容自体はかなりかわるそうだ。


牛とビーツだったかな

右八シラー 2015.これはなかなかおいしかった。果実味はやや強めだけど、都農シラーのよいビンテージに匹敵する。はじめてのんだものだったので、女将さんにうかがったところ、いろいろ吟味して気に入っているワインを置いているとか。はぁ、外れないわけだ。この日の赤のグラスは、錦城ワインのマスカットベリーA.こちらはちょっと規格外な感じがしてとてもよかった。日本ワインについていろいろ知見を広げさせてくれる。

この後珈琲は談話室のある囲炉裏でいただく。いったら海苔も違おいてあったのでくべていただく。うへー、満腹でしあわせだ。今思いだしても海苔の香りが口の中に充満する。




そして朝ごはんは8時から。6時に目が覚めてしまい待ち遠しくてかなり飢えていた。

おいしい山の幸。大好きなフキ味噌とか、美味しい卵とか、滋味のあるおつけものとか。御飯もなんばいかおかわりして、満腹。
のんびりと支度をして10時手前になったところでふたたび山から甲斐大和へ向かう。

このお宿は、ほんとうに"The 日本のオーベルジュ"だとおもう。宿自体に一貫性があり、料理やお酒が美味しくすべての時間がとても居心地が良かった。サービスのちょうどよさもまたよい。多分人生ベスト3に入る宿だ。

年に一度季節を変えてまた訪れたい。