ついにきた!横浜駅からすこしはなれたところ、家から歩くと意外と遠いところにある、ここ1年注目していたお店。テーブルにあった花?草? なんだか邪悪な感じが面白い。なんて植物なのか、多少興味をそそられる。
まずはグラッシーニ。ひょろりんとしたのははじめてだ。植物っぽい。思い出したのはみみかき?
カトラリーは細身でシンプル。
メニューを決めるとき、パスタの説明をうける。実際の麺を見たりいろいろ聞けるのが楽しい。写真はコルツェッティ(Corzetti )の方と、乾いて白くなったコルツェッティ。なんでも木彫りで、底に丸く切り取る枠があり、上の部分をもちあげると模様がでてくる。パスタはこの木彫りがでてきて即決定。
まずは自家製パンにスープ(ジャガイモと胡椒・オリーブオイルの冷性スープ)
小さなスプーンでかりこりと頂く。
Antipastoは三崎マグロのタリアータ バーニャフレッダソース ヴェルドゥーラクロッカンテと供に。バーニャ・フレッダのフレッダは冷たい(カウダは暖かい)という意味だとか。あぶった三崎マグロの赤身といっしょに、セロリと根セロリ(セロリではないだったと思う)
ピッツアはエスターテ(Estate)季節野菜のグリル、プチトマト、パルミジャーノ。スナップエンドウ、たんぽぽ、ヤングコーンだろうか。生地がひじょうにうすいのにもちもち。トマトソースもチーズも最低限。生地は塩味がわかる程度になっていて、それがすこしこげたぶぶんとよく味が重なっておいしい。どうやったらこんな生地がつくれるのだろうとあれこれおもうがさっぱりわからない。
Primi:自家製コルツェッティ:北海道産甘エビ、あさり、ズッキーニのソース
こっちは、家人の頼んだ、骨付き仔羊肉のロースト クスクス仕立て エスプレット唐辛子のソース
唐辛子は香り重視。辛くない。一口もらったが、おいしい火加減。かめばかむほどうまみが味わえる。
こちらは、シャラン産 鴨胸肉のロースト ランブルスコのソース パルミジャーノの焼きリゾット添えにサマートリュフをかけてもらう。笑みがこぼれるおいしさだった。かもの火加減は、Restaurant Satoshi.F の件とか、ビストロ・ノーブルを思い出す感じがした。イタリア料理のもともとの作法なのか、それとも90年代ヨーロッパで修行した人たちが身に着けた、ヌーベル・キュジーヌとよばれる素材重視の流れにそったものなのか。イタリアンでこの火加減自体が驚きだった。
カンブーザ風ティラ・ミ・スー、ピスタチオのジェラート
ピスタチオが、ピスタチオだった。すき味だ。
広島県 瀬戸田産 有機レモンのタルト ソ連と風 ロイヤルミルクティーのジェラート
レモンたるとのレモンがすごいおいしい。口の中がさっぱりするのとレモンのおいしいところどりをしたかんじがする。また、ジェラートがうまい。ロイヤルミルクティーの濃厚さとレモンの対比がおたがいのよさをどんどんひきだす。
以下飲んだワイン
IL Moggio Grechetto [2009] Agricola GORETTI Produzione Vini (IGT Umbria) グレケット 100%
IGT 2008, Villa Vitas, Ribolla Gialla
生産者:ヴィッラ ヴィータス
生産地:イタリア、フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州、フリウーリ・アクイレイア地区
品種:リボッラ ジャッラ
L'Arco Veronese Jndicazione Geografica Tipica Rosso 2005
ラルコ(ルーカ・フェドリーゴ) ヴァルポリチェッラ・クラッシコ・スペリオーレ2005年
これうまい。最初の香りはみたらし団子だった。こがし醤油におもちのほのあまい香り。懐かしいなぁと思っていたが、時間と供に香りは遷移する。面白いワインだった。
こちらは家人がたのんだもの。こんなに濃い、イタリアワインははじめてだった。色も濃いが味も濃い。
[2006] Aglianico del Vulture Shesh - Vulture
品種:アリアニコ100%(標高450mの畑より収穫)
熟成:40%ステンレスタンク、60%2年落ちフレンチ・バリック(225L 160L) にて熟成後、アッサンブラージュ
お茶に合わせて。これはなんていうのだろうか
エスプレッソ。家人注文
ラブリーな熊さん。食べ物での絵は好きだし書いてもらうとおっさんではあるが、こんなことでもすごくうれしい。しかし、どこから飲むべきかいつもまよう。きっとキャラクターものお菓子やチョコレート共通の悩みだろう。ずずっとすすると、だいたいムンクになる。
そして、ぜんぶいただく。ごちさうさまでした。
うん、おいしかった。
下はメニュー。コースを選択して、そのあとそれぞれを当てはめる。
料理と供に、お店の内装もシンプルに統一されている。最近よいなぁとおもうお店は度量のあるお店であること。(内心は別としても)写真もOKで料理の説明も細かい。興味深い話もある。商品の鮮度とかを売りにするお店はまだ多いが、今の流通システムの良さを考えるともう、これ単体ではアドバンテージはない。楽天などで注文して家で食べたほうが安くつくし、真偽に気をもむことも少なくなる。
良いレストランであればあるこそ、素材にお金を出すのではなく、サービスしてくれた人や作ってくれた人にお金を出してよかったと思える場所にいきたい。安くてうまい店を探すだけなら、自分で作るようになるのがよいとおもう。
おみせのサイトへ